だしフォト

2020.04.30

料理のはなし

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いきなりご飯の写真なのは、今日は料理のことについて話そうと思ったから。

私は料理をするのが好きだけど、得意ではない、と思っていました。
20歳で一人暮らしを始めてすぐのスタジオアシスタント時代は、会社から3食お弁当が出ていたので家で食べるのは土日だけ、後の出版社専属カメラマンをしていた2年間は3食ほぼコンビニか外食という生活をしていたので、自炊をすることはほとんどなかった6年間でした。
それでも料理をすることは好きだけど(おそらく料理を作れる人になりたいと思ってたんでしょう)得意ではない、と思うのは効率が悪いというのが一番の理由です。1時間かけて1品とかになってしまいがちで自分の中で料理は少し苦手、そう得意ではないという認識になったのです。経験値の問題でもあるとは思いますが。料理を毎日作ろうというより毎日写真を撮ろうとうい気持ちが強かったのかもしれませんね。

そんな時代からここ数年は、お世話になっている食堂の店主とたくさん話をすることが増え、食に対する自分の意識がだいぶ変わってきました。
その店主が言った「料理に正解はない、自由で良い。」という言葉を聞いて、料理することに自信をもてなかった自分の背中を押してくれたように思い、少しずつ自炊をはじめていきました。

そして最近新しく、料理は「サブから作る」と「様子を見る」ということを教えてもらいました。

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「サブから作る」とは、メインよりサブであるスープやサラダ小鉢などを先に準備することで効率が上がり、メインの料理を出来立てで食べることができるようになる、というコツ。
ついつい今日食べるメインを思い描き、すぐに作ろうとしてしまって他のサブを作っている間にメイン冷めてしまう。

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上の写真は「様子を見る」を怠ったら少し焦がしてしまった餃子。
生だったらお腹壊すしいやだなー、という意識からついつい焦がしがちになってしまいました。あとは、焼いてる間に他のサブ作ろうーとかをやってしまい、焦がしてしまったりと放置をしてしまいます。
サブから作ればこんなことにもならない。
「様子を見る」を意識すると、このぐらいがちょうどいいなとわかってきて良いタイミングを見つけることができます。

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これは大成功した魯肉飯。
本格的だけどあくまでもどこのスーパーでも手に入る食材と調味料で教えてくれました。
この魯肉飯を作ったら、初めて台湾に行った時に食べた料理を思い出し、自分の記憶を元に次の日のお昼はそのメニューを再現しようとご飯ではなく素麺に。とても懐かしく、台湾に一瞬で惚れ込んだことも思い出しました。
(台湾とグアムで悩んでて結果安くて良いホテルに泊まれるということだけで台湾にしたので、そんなに調べずフラフラしてただけだったのにすごい楽かったなー、ということまで思い出しました。料理ってすごい)

店主はいつも分量など細かくは言いません。
メニューのネタとコツだけであとは「自由で良い」。
分量は「様子を見て」調節すればいいということ。
なんにでも当てはまるかもしれませんが、写真にも言えると思います。
自由で良くて、あとは自分で調整をする。
頭ではわかっていても実際できないことが多い。だから意識をする練習を毎日の料理でする。

こんなご時世で、外食に行くことができない中、飲食店を経営するみなさんのネットで発信するレシピやテイクアウトのメニューの数々を見ていて、
自分のだって辛いのにそんな時でも誰かのお腹を満たしたいという姿勢を見てプロだなーっと尊敬をしました。
そんなことを思っていたら、なんだか自分の料理のことを書きたくなり飲食店さんの応援という意味を込めて今回のブログになりました。

家庭料理全開の写真と文章でも最後まで読んでくださりありがとうございました。
さて、今日は何を作ろう。すでにお腹はペコペコです。

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