だしフォト

2021.03.11

10年前の記憶の記録がみつからない

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10年前の写真を探したらデジタルでは撮っていなかったようで、ハードディスクには9年前の2012年からしかありませんでした。
今日の写真は2012年3月11日の1枚。この年は東日本大震災から1年経った時です。この日、私は長女に会いに行っていました。初めての子供を授かってから3ヶ月目。ちょうどつわりが辛い時で、お昼は出前をとりのんびりと過ごしていたようです。

今日で10年。久しぶりに電車で撮影へ。電車の中はメールの返信をしたりと、作業がゆっくりとできるタイミングなので、今日のブログの内容をメモに書き起こしていました。10年前の記憶を忘れるまえに覚えている範囲で書き出そうと書いてましたが、ほとんど覚えていませんでした。地震のあった直後のことは鮮明に思い出せるのに、翌日のことやその後どうなったのか思い出せなくて、写真を探しました。でも残っていません。
ああ、これが10年なんだ、ずんっと重く感じました。
当時、まだスタジオアシスタント3年目。自分のデジタル一眼レフを買えずにいて小さいカメラかフィルムを使っていたような気がします。なので、どこかにあるはずだと思いますが、そもそも写真を撮ろうと思っていなかったんじゃないか?と、いうより撮れなかったのかもしれない。
怖かったんだと思います。東京だったけど。
津波の映像とか、人が大勢歩いて帰っている姿や車の渋滞を見てレンズを向けれなかったんじゃないかと。または単純にカメラがなかったか。
どっちにしろ忘れてきている現実に、言葉にならないもやもやとした後悔のような変な気持ちになっています。

自分のブログだから自分のことを書いておこう、そう思ってメモした内容はただの参考資料のようにしかならず、結局全く違う文章を書いてます。
ただ、10年前にもいた東京に今もいて、姉の家に行くために下北沢駅から電車に乗って行った9年後の同じ日に私は下北沢で仕事をしていたことで、なんだか引き寄せられたように感じました。

写真に写っている姉の昔住んでいたアパートの壁に入った光が良いなーと思って撮ったと思うんですが、見る視点は今とそんなに変わらないですね。
それにしてもこの10年で姉は4人の母親になっているんですから、驚きです。

では今日はこの辺で。
この日にちゃんと考えることを忘れてないように。

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