2017.12.19
それぞれの10年
師走突入。すっかり紅葉も色づき、あっという間に寒い日が当たり前な季節になりました。
前回の投稿でもお伝えしましたが、無事に新事務所へ移転しました。既に作業はしておりますが、自分のプライベート空間はまだまだダンボールが積んであります。年末までにはスッキリさせたいと思ってます。
年末は毎年慌ただしい空気が流れているのに、自分は意外とのんびりしていたり。まだ年賀状さえ買ってません。ちょっとまずいかも。
さて、先日snsの投稿で「バウム」という写真家集団が結成された事をお話したかと思います。
このメンバー、全員私と同じ専門学校の卒業生であり、友人です。卒業年度はそれぞれ違えど、ほぼ同世代だったので、学校を離れてから考えればもう約10年経ちます。
それぞれの10年を過ごし、それぞれの思いや考え、経験を積み重ねた今。ひとつカタチにして世の中へ彼らは放出することに。すごい沢山連絡を取っていたわけではないけど、定期的に会って話していたりはしていました。だから何かカタチにしようとしてるのは見ててわかってました。発足と同時に展示と写真集を発売、そしてクラウドファンディングをスタート。水面下で動き続けた熱量を一気に解き放ったように思えました。学生時代の写真も知ってるし、その後に各自写真の公募展で立派な個展も開催している。そして、そのメンバーが集まって、沢山討論を重ねて作り上げた今回の展示。
もう、楽しみで仕方ない。学生の頃の若さから抜けた今を生きるメンバー達の感性がどんな形で表現されるのだろう。
正直、私はそんなに写真史だったり美術史の知識はありません。
バウムのメンバーの一人である山市さんは、私に沢山の写真史や美術史の話をしてくれます。たまに、自分の写真も見てくれます。そして思いっきり斬り込んで意見を言ってくれます。良いことも、悪いことも。第三者的観点から意見を言えることがとても羨ましく、その感性にいつもすごいなーっと思っていました。
私もこの10年で色々な経験をして、考え方も多少変わったと思います。
なんとなくですが、自分の中で大きく2つのくくりが自分の写真を構成するものでした。一つは、仕事としての写真。もう一つは、自分の作品としての写真。その作品としての写真の部分で今でも山市さんに見てもらったりしてます。ですが、ここ最近もう一つくくりが増えてきました。
それは、仕事を通じて自分の作品になる写真というもの。その写真が自分の中でどのような位置付けになるかわからず少しフヨフヨした位置づけでした。
そんな中、今回発足したバウムを知り紹介の文章を読み気がついたんです。彼らは自分の写真で自分を訴えている、何かを訴えている、自分の何かを表現しようとしている、ということが根底にあるような気がして。(本人たちに聞いたら違うかもしれないけど)そう感じた時になぜかフヨフヨしていた写真達はストンと、私の中でちゃんと収まった気がしました。根本的に自分が今取り組みたい写真は何なのか?というここ10年近くあった疑問のモヤがクリアになったようにも感じました。
やはり私は彼らを羨んでいたんだなぁと。そして諦めとかではなく、今私が作りたい写真というのが明確になりものすごく気持ちよくなりました。素直に彼らの取り組みに応援したいと思うし、とてもパワーをもらった気がします。
そんな写真家集団「Baum」は、今クラウドファンディングにチャレンジしています。
クラウドファンディングでの写真集販売は12月26日18時までです。あと1週間ですので、興味を持った方はお早めに。
Baumhttp://baum-foto.info
クラウドファンディングhttps://www.makuake.com/project/baum/
少し写真活動をしている人向けの内容になってしまいました。やけにそうゆうのを近頃考えてしまう。おそらく、あと数日で今年が終わるのと20代が終わるからかな?と思います。
写真業界にどっぷり入り込んだ二十歳から10年になります。学生を卒業し、スタジオアシスタント、所属カメラマン、独立、盛りだくさんすぎる20代。時代もすごい変わった。でも、写真を撮るということは変わらない。もう一度、この10年を思い返し来年へ向け意識を高めようと思います。