2021.05.11
安心感のある写真展
「写真に言葉はいらない、見たらその意味が写っている。」
そんなふうに気取って写真を撮っていた専門学生時代。自分はきっと天才なんだってどこかで思っていたことは本当恥ずかしいなと思うけど、それがあったから気づいたこともあります。
写真に限らずかもしれないけど、写真に添える言葉がわかりづらくてわかったフリをしていたように思います。それで毎回どうゆう意味だったんだろうな、と思っても作者に聞いたら笑われるんじゃないかって怖くて聞けなかったのが正直な気持ち。
今回は、しっかりとした現実を写した写真で、なぜここでシャッターを切ったのか、この距離のとりかたはなんなのか。その疑問を事前にインタヴュー動画を見て予習をしてきたので、作品を見ると答えあわせのように納得し、安心してみることができた展示でした。
前の作品よりも軽やかにシャッターを切っているのに、力強さを感じたのは7年以上毎年作品を作ってきたからこその安定感なんだとわかりました。
毎日自分の写真と向き合ってみること、それは作品を展示するためのトレーニング。そんなことはもちろん書いてないけど、写真を見てそう思ってしまいました。
かっこいいなー。
「写真に言葉はいらない、見たらその意味が写っている。」
そんなふうにかっこいいこと言ってみたいものです。
でも、さすがに30年以上生きてきて、そんな言葉は言えないと痛感しています。かっこつけてもバレてしまう。だから、わかりやすい文章を添えた作品にしよう。そんなふうに思わせてくれた、専門学校時代の先輩の作品展でした。
理想と自分ができることは違います。
ちょっと悔しいけど、自分らしく前向きに作品を作っていこうと思います。
今日も読んでいただきありがとうございました。