だしフォト

2019.02.25

写真展日和1 幡野広志さん「写真集の写真展」@TOBICHI東京

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忙しいという理由で去年行く予定だった写真展に行けなかったことがありました。それはそれで大事な撮影の仕事だったので、仕方ないこともあります。
でもとても悔しかったので、今年はこまめにチェックしておこうと思ってます。
それをまだ忘れずにいたのか、タイミングがバッチリだった日に写真展を3つ連続で周りました。
今日は3つのうち、最初に行った幡野さんの写真展のこと。

その日の朝、先週撮影した撮影の追加分で原宿へ。
1カットだったので30分で終了。時計を見ると10:00。
もともと新宿の展示に行く予定でしたが、それにしても早すぎる。
ふと、幡野さんが写真集を出すってのを思い出しました。
そいえば、先行販売を青山のTOBICHI東京でスタートしているんだったと。
オープン直後に行けばそんなに混んでいないであろうと、1時間待機。
そして11:00になり、カフェから出て歩いて向かうとすでにギャラリーには人がワラワラ。
油断しました。

「写真集の写真展」

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「海上遺跡」と「いただきます、ごちそうさま」「優しい写真」の3作品がまとまった写真集「写真集」。
ギャラリーの2階には、「優しい写真」。去年銀座ソニーのギャラリーで見た写真たち。会場が違うとほんと印象が変わる。
テーブルに置かれたプリントには、鉛筆でキャプションが。
丁寧にプリントされた写真たち。
この見せ方がとても好きでした。

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壁の手書きの文章。

階段の入り口に「いただきます、ごちそうさま。」の写真。
初めてみましたが、写してる対象の人やもの、事柄は2階の写真とは全然違いますが、「生と死」という軸は同じでした。

1階には「海上遺跡」。
約10年前ぐらいに撮影し始めたそうで、もう見れないと思っていたので見れてうれしかったです。
安易な言葉ですが、かっこいい。ほんとに。
見た瞬間にそんな奥深くまでは感じ取れないけれど、すごく引き込まれました。結構直感やその時の感情がとても残りやすいので、そう思える写真はとても憧れます。

偶然にも海上にいらして、忙しい中お話をしてくれました。
海上遺跡はまだ若い時に撮った写真だったというのは、作品を見てもなんとなくわかりました。車で海沿いを走り、見つけたら撮影をしてまた移動して。
その状況を想像すると、体力があるからできる作品だと、私は思いました。
若いころは、私もとにかく歩いて撮影してを繰り返し作品をつくりあげました。今同じことはきっとできないと思います。
写真は時間がたつと、その時々の環境で見え方が変わると思います。
昔の環境と今と。サザエさんを見てて、昔はカツオ目線だったけど今はマスオさんなんだよね!と話してくれました。
なんどもなんども賞を取るために応募して、お前には無理だよって言われても出し続けたというのを本で読んだのを思い出し、その続ける強さを海上遺跡を見て感じました。
幡野さんは「作品は残るからね、作ってたほうがいいよ」と言ってくれました。いつも仕事で忙しくなると、作品への意識が薄れやすい自分。
ゆらぎまくってしまう。それが写真に出ていると、このあとに行った写真展の作者に言われました。その話はまた次回。

会場でてから今度幡野さんに作品見てもらいたいと素直に思いました。

じっくりみて、しっかりインプットしました。

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幡野広志「写真集の写真展」
会期:2019年2月23日(土)〜2019年3月10日(日)
会場:TOBICHI②   〒107-0062 東京都港区南青山4丁目28−26
時間:11:00〜19:00
https://www.1101.com/tobichi/tokyo/exhibition/detail/?p=3902

被写体に出会う旅。ほぼ日刊イトイ新聞
https://www.1101.com/hatano_itoi_2019/index.html

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