2019.10.22
当たり前の日常が流れる
台風被害がまだ落ち着かない街がいまもたくさんあります。
幸いにも私の住んでいるエリアは次の日から普段と変わらない日常がすぐにもどりました。
知り合いのマンションから自宅に戻る途中、
台風によって変化が起きた日常の一部が街に転がっていて、
この景色は今しかないんだな、と思うのと、
いつもの毎日がどれだけ美しく、ありがたく、そして脆いんだなと実感しました。
そう思うとなんの変わらない街のスナップを撮りたくなりました。
今まで、自分がなぜ街などの日常のスナップを撮影してきたかというのは、正直よくわからずいたと思います。
光の具合や、その現象が「きれい」と思ってシャッターを押していたのはまちがいないんですが、なぜその現象を「きれい」と思ったのかはわかりませんでした。
今回いつもの日常が変わるかもしれない、と失うかもしれないという危機感を感じたからこそ、次の日の景色を見て太陽がサンサンと輝いている街やその現象を「きれい」と思いシャッターを切りたくなったんだと思いました。
そして、それを撮影するカメラはその時にあるカメラで十分だと。
フィルムでもデジタルでもスマホでも。
自分の生きる日常が失われた場合、
何も心配のいらない街や景色、毎日はより美しく自分の記憶に刻まれ、それをうらやましく思うのだろう。
1日でも早く
被害にあわれた人たちに、いつもの日常が戻ることを祈っています。