だしフォト

2021.04.25

自分と一緒に歳を重ねる物たち

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今日はお店のはなし。
なんだこれ、って写真ですがこれは「もんぺ」です。
今伝所鳩で開催されている企画展「もんぺ祭」で販売されている「現代風もんぺ」の私物。
うなぎの寝床さんに初めてお会いしたのは2017年の冬が抜けきれていない頃だったかと。そこから「毎日もんぺがはきたい」と思い少しずつ買い揃えていきました。夏専門、オールシーズン用と役割分担できるほどになりました。着れば着るほど、自分の体に合ってきて柔らかくなり、経年変化が楽しめるもんぺ。使い込むほど良く感じてくるので、10年先も使っていたいと思ってます。なんで今日この話なのかというと、昨日のお客さんとの会話に出てきた内容を書きたくなったからです。

色々とうちの商品を見て興味をもってくれたのか「このお店にあるものは毎日使いたいものを選んでいるんですか?」と質問されました。もちろん、それはそうなんですが、改めて何を基準に選んでいるのかと疑問に思いました。

もんぺやパンT、KITOの器など自分たちが使ってみて良い!と思うのは当たり前だけど「良い!」という基準は何をクリアしたら良いと思うのだろう。
特に意識していたわけではなけど、自然と「経年変化を楽しめる日用品」というのが思い浮かびました。
買ったばかりで汚したくないからしまっておこう、しばらく飾っておこうと思われる方もいるとは思いますが、伝所鳩にある商品たちはぜひたくさん使って使って使いこんでほしいものばかりです。
長い間使うことができる耐久性やデザインされているからこそ、それを実感するには使うしかありません。もちろん、少し汚れていったり、くたびれたりはします。そうなったら掃除したり、修理したりしてまた使う。まるで自分の年齢とともに一緒に変わっていってくれるようで、とても心地よく感じられると思います。長く使われているには理由がある。その理由の一つが経年変化を楽しめるということな気がします。
そんなことを話したら「私もそうゆう物、好きです。またきます」と言って帰られました。

自分が生きていく中で、その時々で必要になってくる物。子供のころに使っていた物とかその時代に合わせて消費していきます。大人になると、その消費スピードが少し遅くなるような気がして、すぐにはわからないけど、確実にゆっくりと変化していく。
私たちのお店で取り扱っている商品の中で、自分たちと共に過ごしている年数が長いのはこのもんぺです。
この商品から私たちのお店づくりは始まったように思います。他の商品も少しずつ変化を楽しんでもらえるよう、お店と共に変化させていこうと思います。
しかし、もんぺは体型が変わらなければ履き続けることができそうですが、どうなっていくのだろうか。そこは自分の課題です。

今日も読んでいただきありがとうございました。

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