だしフォト

2023.07.03

5年日記

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日記を復活させました。
というのも、豊岡に住む前までは続けていたのです。
日記を始めたきっかけは中学生でした。

中学時代の部活は忙しくて、顧問が一人一人と話す時間がないということで、交換日記というのを全員一人一人と書いていました。
真面目な性格だった私は、返ってきたらすぐにその返事とその日の部活の内容をびっしり書いて、翌日には提出していました。
その習慣があってそのまま個人的に日記を書くようになりました。

中学、高校、専門、スタジオアシスタント、独立…とさまざまなノートを使って10冊ぐらいあって引っ越しのたびに読み返したりしていました。
豊岡に荷物を整理している時のこと、いつもだったら「思い出」として捉えて持っていくのですが、環境や考え方が変わったのか「これは一体誰が読みたいのだろうか」と思ったのです。
正直、前ほど和やかに読める内容ではなく、何も考えずただただ自分の気持ちを書いているだけで、残すものとしてはあまりにひどい内容でした。
自分で書いておいて、自分が引いてしまい、これを機に処分をしました。
ああ、寂しいとも思わず、意外とあっさりと手放せた自分が少し大人になったのかもしれない、と感じました。

そんなことがあったのに、なぜ復活したのか。
それは、妊娠です。

35歳にしてはじめての妊娠。不安や嬉しさが混じる一生に一度あるかどうかのこの経験を写真だけで残すのはなかなか難しいと考え、メモ書きのように簡単に記録をしていました。ただ、メモだけだと読み返すのがつらいので、記録ノートを作ることにしたのです。

少し前に、写真家の幡野広志さんとライターの古賀史健さんの対談ラジオを聞いて「読み手(見る人)を明確にすることで、内容がしっかりする」ということを話されていました。写真もそうですが、これは誰に向けての写真なのか、をしっかりと持たないと、自分よがりのものになってしまう。
今まで書いていた日記は、すべて自分の感情のままを書きなぐっていて、読み手を考えていなかったとわかりました。
始めたばかりの新しい5年日記の読み手は「未来の自分」、そして「自分の子供」への記録本として、手紙のように綴ろうと思ったら日記帳を堂々と部屋に置いてあっても恥ずかしくならなくなりました。
夫がこっそり読んだって全然良い内容だからです笑

環境も体も生活も年齢も劇的に変化するであろうこの5年間。
5年後の自分が読んで、これからの自分の気持ちの何か手助けができるといいなと思いながら、丁寧に記録していきたいです。

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